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投稿者
名無しさん
投稿内容
サハリンではメインの乗り鉄ツアー、現地観光の二本柱と、戦前に現地に住んでいた人達の故郷訪問ツアーと部分的に合流した。
先ず、ホルムクスとユジノサハリンスクを結ぶ「豊真線」に乗る為、再びバスでホルムクスに戻る。駅舎はどこかで見た事がある建物だなと思ったら、小樽駅とそっくりだった。
小樽駅は上野駅をモデルに建立され、真岡(ホルムクス)駅は小樽駅をモデルにしたと樺太(現サハリン)時代を知る人が言ってました。なるほどそっくりな訳です。昔は真岡と小樽を結ぶ船の往来が盛んだった影響もあったのかも。
豊真線は名の通り豊原と真岡を結ぶ日本時代に開業したままの路線で線路規格も狭軌のまま、更に難所の鈴谷峠をループ線で越えるハイライトがある。観光仕様に改造された客車は高級中華料理店の様な内装で、日本のお客を意識したつもりが、ちょっとイメージがずれた結果になったのもご愛嬌か、場が和んだのを覚えている。サハリンは非電化なので、ディーゼル機関車牽引で観光向けと山間部を走るせいか低速サービスの走行で割と快適でした。車内には若いロシア人乗務員が6人乗務しており、そのうち二人の男女が我々の車両を担当していた。我々とコミュニケーションを取ろうと積極的に話掛けてきて、片言の英語でよく訊いたら男性はシベリアのチタから、女性は何とキエフ(現ウクライナ)から来たと話してくれて、みんな大学生で夏休みのバイトで来ていて、遠隔地手当ての大きさが魅力なので、旅行を兼ねてサハリンに来たと言っていました。
列車は1時間程で鈴谷峠に差し掛かり、何とループ線上で臨時停車して、写真撮影で下車する事を許可されました。ホームも何も無いので、デッキから乗務員の手に支えられながら保線用の通路に降りました。鉄ちゃん以外なら何とも思わない景色が、ループ線の下の線路を見渡す絶景で皆思い思い撮影していた。私も乗務員と並んで写してもらった。
真夏なのに肌寒い空気は北海道太平洋側の夏の濃霧時の冷たさに似ていて、どこか懐かしい。
豊真線はローカル線で、この後標準軌工事の計画があると言っていたので、これも貴重な体験でした。サハリンと大陸間の貨物輸送の頻度が多く、州都の豊原からは標準軌の路線を迂回して積出港の真岡と往来するにあたり、利便性を改善する為だそうです。
真岡には台車交換用の大きな検車区もありました。さすがはシベリア鉄道の玄関口である。
翌日は寝台列車に乗り、いよいよ観光ツアー初のサハリン北緯50度(昔の日本とロシアの国境線)越えの旅が始まります。
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